Sputnik Sweetheart

つらつらやってます

昔のホムペは見たらしぬけど、見れなくなってもしぬ

かれこれ中学1年生のころからホームページを作っていた。アラサーのインターネット世代なら前略プロフとホームページ(いわゆるホムペ)を一度は通過していると思う。

当時はいろんな無料ホムペ作成サイトがあって、デザインが決まっているタイプから、いちから自分で作れるタイプがあった。一通り作っては消し、作っては消した結果、残ったのがモバイルスペースだった。

モバイルスペース、通称モバスペはガラケーながら簡単にHTMLタグをぶち込むだけでカスタマイズできたので、当時はかなりのユーザーがいたと思う。

徹夜でホムペの改修をしたり、自分オリジナルのトップページのデザインをしたりして、ヤングはパケ放のガラケーと夜な夜な睨めっこしていたのだ。

田舎ながらに周りのヤングも利用している人が多かった。日記機能はもちろんのこと、掲示板や呟き、アルバムなどいろんなことがひとつのホムペにまとめられるのでそれはそれは便利だった。

しかし時間とともにヤングはモバスペからデコログへと移動し、その頃から少し上の世代ではmixiも流行り始めていたのだと思う。

私もたしか高校1〜2年生のころにモバスペの更新を終了し、一時期だったがデコログに移動した。けれど、なんだかんだ更新しなくなってからもモバスペを見返す機会も少なくなかった。

 

それから時は経ち、ホムペというよりSNSが主流になり始める。

私がFacebookTwitterInstagramに手を出したのも高校3年生のころ。

その頃にはモバスペのホムペは自分だけしかログインできないように閉鎖をしていて、たまに保存として使っていたアルバムなどに残した写真を見返したりしていた。

そしていつのまにかFacebookのアルバムに写真を残すようになり、いよいよモバスペの存在を忘れていたが、iPhoneのブックマークにはURLがひっそりと残っていた。

大学生になり、社会人になり、いつのまにか開かなくなっていたモバスペだが、なんだかんだ数カ月に一回は話のネタになる写真を探したり、思い出を遡ったりしていた。

当時、いまでも定期的に見ていたのは地元でも自分しかいないと思うほど、みんな存在を忘れていたのではないだろうか。

それからというもの、地元の話をするときや昔の細かった頃の写真を友だちに見せるときだけに活躍していたモバスペ。

つい先日、久しぶりに開いたら驚きのページが表示された。

f:id:reekojima:20201204130918j:image

なんと、青春時代をともに過ごしたモバスペがサービスを終了してしまったのだ。

驚きのあまり呆然としてしまったが、悲しい気持ちの方が大きかった。

ニュースサイトによると、運営側は「なんとか残そうと思ってたけどごめんなさい」的なコメントを残していた。

たしかにログイン画面には3カ月かそれくらいのログイン履歴がないと、ログインできなくなりますといった注意書きがあったので、いつかは無くなるのだろうなと思ってはいた。

そして実際にモバスペはなくなってしまったのだ。そんなに多くの人に気付かれずに、ひっそりと。

もちろん私の思い出やみんなの思い出も消えてしまったので、もう恥ずかしくなるような日記や画質粗々の写真を見返すこともできなくなった。

バックアップを取っておけばよかったとも思ったが、まぁそれはそれで仕方がないことである。

ヤフーニュースにもIT mediaの記事が掲載されていたけど、付いていたコメントはたった2件。コメントが2件だけのヤフーニュースも久しぶりに見た気がする。

Twitterでも少しばかりの言及を見かけたが、そこまで数は多くなかったことから、きっとごくごく少数の私のような人たちのために運営側はモバスペを残してくれていたのだろうと思う。実際に現役で活用していた人もいるかもしれないけど、大多数はバックアップも取らず、思い出が残っていたことも忘れて、モバスペというサイトはインターネットの塵と化したのだ。

 

昔のホムペは見るたび恥ずかしくてしぬけど、見れなくなったら見れなくなったでしぬ。

きっとできる人がいるなら復元も可能かもしれない。でも、消えたら消えたでいいと思えるのがモバスペの思い出だった。