Sputnik Sweetheart

つらつらやってます

今日したこと

朝、珍しく目がさめた。6時頃だった。今日の夢は交通事故にあう夢だった。いまのところ私は人間なのか、恋をしているゾンビなのか分からなくなった。

 

「どうしても言いたいことがある。自由が欲しい時は他人に頼んじゃいけないんだよ。君が自由だと思えばもう君は自由なんだ、リチャード。このことのどこが一体難しいんだ?」

 

『イリュージョン』13章 吸血鬼

「なあリチャード、俺たちは好きなことをなんでもやっていいんだ。そう思わない?」

「ー好きなことやっていいのは、法則だな、大宇宙を動かす法則だな」

「ああ、でも条件があるね」

「条件って?」

「他人を傷つけちゃいけないだろ?」

会話の途中に人相の悪い男が訪ねてきた。その男は吸血鬼で、リチャードの血を吸おうとした。

「君はトッド(吸血鬼)が歯をあてたとき、少し右手が自由になって、スイスナイフを握ってただろう?刺すつもりだった?」

「当たり前だ」

「トッドはさされると傷つくよ」

「あいつは俺の血を吸おうとしたんだぞ、俺にチーズケーキをどうぞって飛びかかったんじゃないぞ」

「君はちょっと前に言ったのを憶えてるか?他人を傷つけないかぎり、俺たちは何をしてもいいんだって、それは勉強不足というもんだ、それを教えたかったのさ、どんな場合でも俺たちは選ぶことができるんだ、他人を傷つけるってことも選択のなかに入っている。ーリチャード、他人を傷つけないなんて坊さんみたいにみっともない台詞だったこと分かった?」

「それにしても吸血鬼は陳腐だったな」

「いいか、このことは重要なんだぞ、俺たちはやりたいことは何でも自由にやれるんだ」

 

乗り換え降りた銀座線の車両を眺めていると、このままトンネルに吸い込まれてやみくろと一体化するように思えた。足でヒルを踏んでないか、階段をおりながら確認することとなった。 

 

〜終わり〜