キャンプはハプニングだらけなので、想像力が必要だ
12月某日。とあるオートキャンプ場に行った。はじめてキャンピングカーを借りて、キャンプをしたのだけど、いろいろとハプニングが多かったので書き留めておこうと思う。
30年近く生きてきて、キャンプは人生初。
正確にいうと、友人同士で少年センター的な場所でコテージを借りて泊まったことはあるのだけど、キャンピングカーで寝泊まりするのは初体験だった。
12月にもなると暮れるのも早くなり、16時くらいにはだんだんと陽が落ちていく。
食材や必要な装備等々は、ほとんどそろえてはいたので、食事や就寝などは問題なかった。しかし、ここで油断してはいけないのが、お風呂問題である。
まんまとキャンプのタイミングで生理になってしまったものだから、近くの銭湯や温泉に行こうにも行けない。キャンプ場にシャワールームが付いていても使用可能な時間帯が短いため、タイミングを逃すとシャワーすら浴びれない。
振り返って思うのは、キャンプではあらかじめ想定していたこと以外の予期せぬ出来事が起こるということ。
例えば、自宅にいれば気軽にシャワーも浴びれるし、夜周りのことを気にせずトイレに行くことができる。
しかしキャンプ場では、シャワーの時間は限られているし、もちろんドライヤーなどは用意されていない。夜、トイレ行くときもなるべく音を立てないように忍者スタイルで歩いてしまう自分もいた。
ここまでは衛生面での話だが、忘れてはいけないのが、キャンプ場は自然の中にあるということ。
自然の中にあるということは、もちろん家にいるときよりも寒いし、季節によっては暑い。そして暗闇のなかで予期せぬ生物に遭遇することもある。
私の場合、出会ったのは野良猫だった。
野良猫とはいえ、猫であるから存在しているだけでかわいいし、なんなら焚き火の近くで一緒にあたたまりたいものだ。
しかし、明かりが何ひとつない場所で遭遇すると最悪である。
夜、トイレに行こうとキャンピングカーを出て、眠い目をこすりながらスマホで灯りを照らしながら歩いていると、ゴミ捨て場のポリバケツがガサガサと動き始めるのだ。一瞬の出来事ではあるが、寝起きだったり、お酒を飲んで酔っ払っていたりするとなかなか判断するまでに時間がかかってしまう。
数秒して、ガサガサと音を立てていた正体が猫だと分かるとほんの少し安心する。が、猫の動きは速い。驚くほど猛スピードで私が照らすライトの圏外に逃げるのだ。
ここまでくると、所詮猫だ。くらいに思っているのだけど、正確に猫の位置とあわよくばその姿を目に収めたいがために、奴らがいそうな場所へライトを照らしてしまう。
すると、2つのビー玉のような目が明かりに反射して暗闇の中で光り輝いているではないか。
ビー玉なんて、お世辞にも柔らかい例えにしか過ぎない。目的はトイレであるにも関わらず、たった数秒のあいだに猫に気を取られて「我慢の限界」が限界に達しているのだ。
しかも私は数日、お風呂に入っていない。すでに頭皮の香ばしい匂いが鼻まで到達しているにも関わらず、ここで漏らしてしまっては、キャンプサイトテロを起こしてしまう。
数日お風呂に入らずにすむ理由は、キャンプとはいえ汗もかかず、寝るときは服を替えているからこそ過ごすことができるのだ。
ここで漏らすと、ラスト。最後の夜になってしまう。
キャンプはハプニングがつきものである。近くにスーパーやコンビニがあればまだしも、自分の体調と外的要因はなかなかカバーできないものだ。だからこそ、念には念をいれた準備が必要だし、お酒好きの人は飲み過ぎには注意なのである。